第148回BRCセミナーのお知らせ

in vivo 生物発光イメージングを革新する新技術AkaBLI

日時:2018年 7月 20日(金) 16:00~

場所:バイオリソースセンター1階 森脇和郎ホール

講師:岩野 智 先生
理化学研究所 脳神経科学研究センター
細胞機能探索技術研究チーム 研究員

要旨

ポスター(PDF版)
第148回BRCセミナーのお知らせ

in vivo Bioluminescence imaging (BLI)は動物個体で起こる生命現象を非侵襲に可視化する技術である。in vivo BLIで最も汎用されるホタル生物発光システムは遺伝子にコードされた酵素ルシフェラーゼと基質ルシフェリンが反応する事で生じる発光シグナルを利用するもので生命科学分野で広く利用されている。
 今回、in vivo BLIの革新を志向して基質ルシフェリンと酵素ルシフェラーゼを共進化させることで、人工生物発光システムAkaBLIを開発した。AkaBLIは人工基質AkaLumineと人工酵素Akalucから構成される。
 AkaBLIは肺・脳などの深部組織イメージングにおいて、従来技術の100-1000倍もの検出感度を示した。加えて、AkaBLIは標識細胞1個がマウスの肺にトラップされる様子の可視化や非侵襲・自由行動下のコモンマーモセットの脳深部の標識神経細胞からの発光シグナルの高速ビデオ撮影を実現した。また神経活動依存的プロモーターc-fosとAkaBLIを組み合わせ、マウス海馬のわずか数十個の神経細胞が環境変化に応じて活性化する様子を同一個体で追跡する事にも成功した。
 AkaBLIは唯一無二の超高感度 in vivo 非侵襲イメージング技術である。生命科学分野で進展しつつある様々な生物工学技術と組合せる事で、未踏の生命現象に迫る新技術になると期待している。

[参考文献]
AkaLumine:
Iwano S et al. Development of Simple Firefly Luciferin Analogs Emitting
Blue, Green, Red, and Near-infrared Biological Window Light.
Tetrahedron, 69, 3847-3856, 2013.
Akaluc, AkaBLI:
Iwano S et al. Single-cell bioluminescence imaging of deep tissue in
freely moving animals. Science, 359, 935-939, 2018.

連絡先: 遺伝子材料開発室  村田 武英 (029-836-3612)  gene-eng-div@ml.brc.riken.jp

当セミナーは、学生、研究者、技術者を対象としたものです。
理化学研究所以外からの参加希望者は、所属する大学または研究機関が発行する身分証をご持参し、守衛所にて掲示し、入講証をお受け取りください。

2018年2月23日 プレスリリース: 脳の深部を非侵襲的に観察できる人工生物発光システムAkaBLI
http://www.riken.jp/pr/press/2018/20180223_1/digest/